じつは、ご存知かもしれないが、日本には「経営者のリーダーシップ」を鍛える機関がない。アメリカのビジネススクールを真似たものが日本でもできたではないか、という人がいるかもしれない。しかし、誤解するなかれ。アメリカのビジネススクールでMBA(経営学修士)を取ったところで「経営者のリーダーシップ」が身につくわけではない。MBAはあくまで経営センスを磨くための一つの手段であって、リーダーシップはビジネスの現場でのみ鍛えられるものである。
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つまり、アメリカのビジネススクールはもちろん、一橋大学や慶應義塾大学のビジネススクールでMBAを取ったところで、すぐに会社の経営ができるわけではない。そこで私は、DIのクライアントの企業に対して、何とかして「経営者のリーダーシップ」を養成する人事制度を構築してほしい、それが御社の発展に必ずつながりますよ、といっている。同時にDIでも、将来の経営者候補を育成するための「塾」を立ち上げた。そのカリキュラムを考えているときに出てきたキーワードに、(1)自信、(2)勇気、(3)向上心、(4)メンタルタフネス(強靭な精神力)の四つがある。大企業とベンチャー企業の両方をコンサルティングしてきたDIのビジネス・プロデューサーたちが、ああでもない、こうでもないと議論を繰り返して、最後に集約されたキーワード−「経営者のリーダーシップ」には不可欠だが、「マネージャーのリーダーシップ」には必ずしも必要ない、つまり両者を分かつ決定的な要因−が、先の四つに代表されると結論づけたのである。この四つは、企業の人事担当者も、あなたも、ぜひ参考にしていただきたい。